彼のご帰還・英語力と語学好き

先日彼がもどってきたわけだが、学会発表はまあまずまずの出来で、まあ85点くらいではないかと自己採点していた。
質問にも概ね適切に回答できたし、自信をもって発表できたとのことだが、やはり英語のヒアリング力が気になったとのことだった。
単に学会発表というだけなら十分だったけれど、彼としてはアメリカで研究をしたいという気持ちもあるからね。そういう意味ではヒアリングが不十分で、特に雑談などがうまくいかない感じがしたとのことだ。あと、疲れてくると聴き取りに苦労するとのことだ。彼が言うには、アメリカで今仕事している先輩たちもの笑えない話としてけっこうそういうことがあるんだって。研究の会話は、きちんとした英語だからなんとかなるけど、食事の時のちょっとした会話がわからなくて困るらしい。それってけっこう切実だろーなー。よくわからないけれどなんとなく周りにあわせて笑うとかって、苦痛だなー。


私自身、英語は大変自信のない分野なのだ。まあ一応マスターなので、論文は読まねば成らず、読解はなんとかやっている。といっても論文の読解は辞書さえあればまー何とかなる。文学じゃないんだからそんなに変な英文はないし。しかーし時間は、ありえない位かかる。もしこれが日本語の論文ならスーっと通過できるのにーー!!といつも大変悔しい思いをしている。
そんでもって、英作文能力も低い。並べ替えならできるんだけどなー(受験生かよ)語彙が足りないというか、理解語彙と表出語彙に差があるというところだろう。読めばわかるけど、適切な単語が思い浮かばない感じ
ま、当然口頭表出能力も低い。きっちり頭の中で構文を考えてようと試み、最初から最後までの文を頭の中できっちり保持できないんじゃないかなあ。
聴き取りも苦手だ。あんなに洋画をみても全然よくならないよー。


まだ彼がどうするか、具体的には全っく決まっていないが、もし彼がアメリカに行くとして、彼についてアメリカにいくことそのものはなんとなくワクワクもできる出来事なんだけど、やっぱり行くからには私も自分の専門分野の勉強をしたいという気持ちがある。じゃないと単なるキャリアの空白になっちゃうし。だけど、今の私の英語レベルじゃとても向こうの学部・大学院の授業についていけるとは思えない。だからこっちで英語の勉強をしてからになるのかなー。それとも、とりあえず彼について向こうに行くと、研究者の配偶者用の英語プログラムとやらが大学(?なのかわからんが)で開講されていることが多いらしいから、そういうので英語力アップをねらえばいいのかねー。なんにせよ、最初のセットアップというやつは大変らしいし、今の私の英語力ではまともに交渉できないからねえ。日本語ならどうにでもきちんとやってみせるけれど、ああ、どうして私はもう少し英語の力がないんだろう。英語力が欲しいというよりは、英語を好きになりたいなー。


ところで、話はそれるが、語学好きというのはいるものだ。最も身近なところでは私の母がそうである。将来、引退したら、大学のラテン語公開講座をとるのが夢だそうだ。いろんな欧州の言語の語源がわかっておもしろそうじゃない?といわれてもね・・・・・。確かに面白いだろうな。面白いと思うけど、そのためにあのめんどくさい文法や語彙をいろいろ覚えるのは苦痛である。私の友人も語学が趣味で、大学院の勉強の他、趣味でスペイン語をやっている。信じられない。けれど、世の中自分と同じひとばかりじゃないんだということですね。私はそもそも、語学が好きではないんだと思う。母が語学にチャレンジしているときの生き生きした様子をみて、私はとてもあんな風に楽しめないなあー。言葉そのものを扱うのが楽しいという感じなのだ。私にとっては、ツールとしての英語だけど、母やその他語学好きの皆さんにとっては、全然違うんだろうね。いいなあ。


そんでだいぶ話がそれたけれども、competiterとの話し合いも、まずまずのところだったようだ。まあとにかく彼はサブミットしてしまったのだから、それがそのままリバイスで出版できそうであればその流れ、そうでなければ場合によっては彼らと共同戦線をはる可能性もなきにしもあらずではあるが、そうなるとまた細かい点のすりあわせ(主張が一部異なるため)も必要だし、彼らは彼らで研究を進めていくわけで、場合によっては先に出てしまうかもしれず・・といったところか。
とりあえず、今の時点で論文が帰ってきていないので、リジェクトということはないと期待したいところだ。